ICLPX's Apps

PSACompressorの基本的な使い方です。

ここではSmash Attacksにもある機能を使っての説明が主になります。
※一部、Smash Attacksにはないもの、動作が異なるものがあります。
※ここでは通常版の方を基準にして、やり方を紹介しています。日本語版でもイベントリストなどは英語表示になります。
※ここで図として使っているのは無改造のマリオのファイルです。
※Smash Attacksを使ってExternal部分を消したり編集したりしたファイルは、PSACompressorで編集する前に一度、CompressタブでCompressボタンを押すのを推奨します。(分からない場合も押しておくといいです)ボタンを押すとき、チェックボックスに全くチェックを入れていなくてもOKです。

目次 アプリの使い方
イベントとイベントリストについて
-イベントリスト上のマウスの動作説明
-イベントリストの下にある各ボタンの説明
イベント編集画面について
-変数について
Eventsタブ中のサブタブについて
-Specialsタブについて
-Sub Actionsタブについて
-Sub Routinesタブについて
-Overrideタブについて
Eventsタブ以外について
-Articlesタブについて
-Dataタブについて
ファイルの保存方法とアプリの終了について


アプリの使い方
まずはアプリ本体を開きます。
それからドラッグ&ドロップか、メニューバーの[File]からOpenを選んでファイルを選択して開きます。
このアプリで開くことのできるファイルは、FitMario.pacなどのファイルです。
※v0.41からは複数のファイルをまとめてドロップした時は動作が異なります(編集はできません)。詳しくは「使用可能な特殊機能」ページで説明しています。
また、v0.42からはフォルダの中に読み込めるファイルがある場合、フォルダのドロップでもその中のファイルを読み込むことができます。複数読み込めるファイルがある場合、先頭の1つだけ読み込みます。

開けないファイルの場合は、メニューバーの下にエラーが表示されます。
ファイルを無事に読み込めたらメニューバーの下にキャラファイル名(FitXX)とファイルサイズ(MovesetSize=0xXX TotalSize0xXX)が表示されます。

この図の赤枠内がキャラファイル名青枠内がファイルサイズを表します。
赤枠内はずっとキャラファイル名が表示されますが、青枠内には他にも、エラーなどの情報が表示されます

最初は選択されているタブがCompressタブになっていますが、Compressタブで編集することはできないので、今回は使いません。Eventsタブに切り替えます。
Eventsタブは主にイベントを編集するところです。サブタブがSpecials、Sub Actions、Sub Routines、Overrideと4つあります。
最初は、比較的わかりやすいSub Actionsタブを見るのをオススメします。

イベントとイベントリストについて
イベントとは動作の最小単位のことです。
フレーム待機、攻撃判定を出す、効果音を出すなど、さまざまなものがあります。
イベントリストとは、イベントとイベントを実行する順番を書き込んだリストです。

この赤枠内にあるリストボックスがイベントリストです。
イベントは一番上から順に実行されます。
時間は0フレームから開始となります。
間にフレーム待機系のイベントを挟まない場合は、同時に処理されます。

この場合の処理は、
まず、4フレーム待機(Asynchronous Timer: frames=4.0)
次に、3つの攻撃判定を出す(Offensive Collision×3)
次に、7フレーム待機(Synchronous Timer: frames=7.0)
次に、攻撃判定をすべて消す(Terminate Collisions)
次に、一番上から合計で29フレームになるまで待機(Asynchronous Timer: frames=29.0)
最後に、キャンセル可能にする(Allow Interrupt)
といった動作となります。
まとめると、開始から4フレーム後に攻撃判定を出して、11フレーム目に攻撃判定を消し、29フレーム目からキャンセル可能にするという内容になります。

イベントリストを編集するには、マウスとリストの下にあるボタンによるコマンド入力が必要です。

イベントリスト上のマウスの動作説明
イベントはイベントリストからクリックで選択します。ドラッグ、Ctrl、Shiftを使えば範囲指定ができます。
Ctrl+クリックでは、選択状態を反転します。
Shift+クリックでは、クリックした場所と前にクリックした場所と、その間にあるイベントをすべて選択します。
さらに右クリックから、No Selectで選択解除、Select Allですべて選択ができます。
ダブルクリックでは、選択したイベントを編集します。

イベントリストの下にある各ボタンの説明
Add/Modify/Remove/▲/▼/Copy/Paste
これらの7つのボタンは、基本的にこのすぐ上のリストボックスにのみ効果があります。

-Addボタン
イベントリストの一番下にNo Event(何もしないイベント)を新しく追加します。
Modifyボタンかダブルクリックで別のイベントに変えて編集しましょう。

-Modifyボタン
別フォームを開いて、選択中のイベントを編集します。詳しくは下の「イベント編集画面について」へ。
ダブルクリックでも同じ動作です。
複数選択しても、編集できるのは選択されたイベントの中で一番上のひとつだけです。

-Removeボタン
選択中のイベントを削除します。複数可。

-▲(上向き三角)ボタン
選択中のイベントを一つ上に移動させます。複数可。

-▼(下向き三角)ボタン
選択中のイベントを一つ下に移動させます。複数可。

-Copyボタン
選択中のイベントを文字列化してクリップボードにコピーします。複数可。

-Pasteボタン
主にCopyボタンでコピーした文字列データを貼り付けます。
クリップボードからデータを取得するので、メモ帳に一度保存し、後でそこからコピーすることもできます。

ちなみに、右クリックメニューの「Copy Text」はCopyボタンと別のものをクリップボードにコピーします。
右クリックメニューの機能については「右クリックメニューについて」ページで説明しています。
また、まとめてデータの編集をする特殊機能を使う時もPasteボタンを使います。詳しくは「使用可能な特殊機能」ページで説明しています。

イベント編集画面について
イベントの編集は別のフォーム(Modify Event)を操作して行います。
この画面ではイベントにあるパラメータを変更できます。
左側にあるパラメータリストから、変えたい項目を選び、右で編集します。
No Eventなど、パラメータのないイベントもあります。

Typeは、
-Value
16進数のデータで、IDなどの主に少数がいらないものに使われます。
攻撃判定などで使われているものには、右4桁と左4桁で動作が異なるものや、Flagsのような特殊なものもあります。
-Scalar
少数が必要なものに使われます。サイズ、位置、速度などで使われます。
-Pointer
Sub Routineなどで、ファイルの中からどこにあるデータを読み込むかを指定するのに使います。
-Boolean
値がTrueまたはFalseのみになっています。所持アイテムを見えるようにするかなど、中間のないものに使われます。
-File(4)
ごく一部のイベントで使われているタイプです。キャラ編集においては使うことがないので、無視でいいでしょう。
-Variable
変数です。これを使うことで複雑なキャラを作ることができます。詳しくは下の「変数について」へ。
-Requirement
条件です。IfやChangeActionで使います。Notをつけると条件に合っていないときにTrueが返されます。
どんなものがあるかは「Requirementsについて」ページで説明しています。

この7つに分けられます。
※タイプFile(4)が使われているイベントがあるのは、ファイターではスネークのOverrideExit 10Cのみです。

変数について
変数とは、数値の入った箱のようなもので、数値の代わりに使います。
既に使われている変数から値を入手したり、変数を代入するイベントを使って値を編集して使います。
使い道としては、普通に値の代わりとして使ったり、Ifなどによる条件分岐にも使います。

変数には、既に使われているものと使われていないものがあり、
使われているものは、値を変えられるものと、読み取り専用のものがあります。
使われていないものは、使えるものもありますが、使えないものもあります。
読み取り専用のものと使えないものは、値を編集すると基本的にフリーズします。
編集しても効果のない変数もあります(値がすぐ元に戻るなど)。編集しなくても、確認するだけでフリーズするものもあります。

メモリタイプには
-IC(Internal Constant)
キャラの性能やスティックの入力方向といった値が入っています。読み取り専用なので、間違って編集しないようにしましょう。
-LA(Runtime Longterm)
長い間値が代入されたままになるものが多いです。溜め技などによく使われます。
-RA(Random Access)
入っている期間が短く、いつでも同じ情報が入っているわけではありません。汎用変数として使われます。

データタイプには
-Basic
Valueと同様に、基本的に少数のない値が使われています。ただしIC-Basicは例外で、少数ありのものも多く存在します。
-Float
Scalarと同様に、少数のある値が入っています。
-Bit
Booleanと同様に、TrueとFalseだけです。

があります。
どんな変数があるかは「Variableまとめ」ページで説明しています。

また、右上のChangeボタンを押すと、別のイベントに切り替えることができます。
新しく別(Events)のフォームに飛ばされます。このリストからイベントを変えられます。Doneを押すと変更されます。
No Eventなどのイベントはこれでイベントを変えないと動作しません。
Reset Paramsにチェックが入っていると、変更前のパラメータがリセットされて、TypeがEvents.txtで指定されているものになります。
Typeはデフォルトで設定されているもの以外は使えない場合があります。

Reset Paramsにチェックが入っていない場合は、変更前のパラメータがそのままの状態になります。
ほとんど同じパラメータが使えるイベントを編集する時に便利です。

Eventsタブ中のサブタブについて
Eventsタブの中にはSpecials、Sub Actions、Sub Routines、Overrideの4つのサブタブがあります。

Specialsタブについて
イベントで固有アクションを制御しています。編集することで、大きく技の構成を変えることができます。
よくわからずに編集すると不具合を起こしやすいので、初心者は触れないほうがいいでしょう。

Action IDはそれぞれ
112 - 通常必殺技
113 - 横必殺技
114 - 上必殺技
115 - 下必殺技
116 - 切り札
に対応しています。
117以降はキャラごとに異なります。キャラによっては必殺技関連ではない場合もあります(ドンキーの前投げなど)。

ListのEntryは、選択中のActionの動作中にイベントが読み込まれます。
Exitは、選択中のActionから別のアクションに切り替えた時にイベントが読み込まれます。

Sub Actionsタブについて
イベントとアニメーションを編集できます。
技の構成以外のイベント(攻撃判定など)は基本的にこちらに書きます。

サブアクションには4つのカテゴリがあって、それぞれの時間軸が独立しています。
また、Actionとは時間軸とフレームスピードの関係はありません。

-カテゴリと主に書き込んでいるものについてはこのような感じです。
Main - 攻撃判定、無敵など
GFX - グラフィックエフェクトなど
SFX - 効果音、ボイスなど
Other - 振動、モデルパターンの変更など

基本的に、どこにイベントを書き込んでも同じ動作をします。
Mainにグラフィックエフェクトや効果音を入れたりしても問題なく動作します。
さらに、Action(Specialsタブ内など)で使うイベントの中にはSub Actionで使っても正常に動作しないものもあります。
例として、Sub ActionにChange SubActionのイベントを入れると、飛んだ先ではMainのイベントしか読み込まれないことがあります。

アニメーション名はAnimation Flagsボタンの下のテキストを変えて、最後にEnterキーで確定することで変更できます。
アニメーションはFitXXMotionEtc.pacファイルまたはFitXXMotion.pac(XXはキャラファイル名)ファイルの中に設定されているものが使えます。
※確認はBrawlBoxで行えます。このサイトではBrawlBoxについての解説はしていないので、他サイトを参考に。
※v0.37より前のバージョンだと、2バイト以上の文字(ひらがなやカタカナ、漢字など)を入れて確定すると、アプリがおかしくなるので注意してください。また、v0.37からは2バイト以上の文字があると確定できません。

Animation Flagsはアニメーションのループなどを設定できます。それぞれ、
In Transition - 前のアニメーションから滑らかにつなぐフレーム数の設定ができます。
No Out Transition - ONなら終了時、次のサブアクションにIn Transitionがあっても滑らかにつなぎません。
Loop - ONならアニメーションをループさせます。Gotoでの特殊ループではイベントもアニメーションのループに合わせて動作します。
Moves Character - キャラクターを動かすのに使います。
Unknown3とUnknown5は投げられ時など、相手が設定したアニメーションを読み込むときだけONです。他は詳細不明。

Sub Routinesタブについて
Sub RoutineやGotoのようなイベントで、呼び出されたサブルーチンにあるイベントリストを表示します。

この赤枠内のテキストボックスにアドレスを入力して、Goボタンを押すと対象のイベントリストを表示します。
また、Sub Routineなどのイベントを選択した状態で右クリックメニューから「Open Sub Routine」でも開けます。
リストの表示が異常だったり、メニューバーの下に「Cannot Open Offset」と出る場合は入力ミスか設定ミスの可能性が高いです。
赤枠の下にある、入力できないOffset値が現在開かれている場所です。
※イベントリストが空の場合もあります。公式のファイルでも空のアドレスが設定されていることがよくあります。

Goボタンの右にあるCreateボタンは、文字通り新しくサブルーチンを作るというもの。
容量の節約に便利ですが、慣れないうちは使わないほうがいいかもしれません。
ちなみにリストのイベントをすべて削除すると、そのサブルーチンを消せます。

青枠(上)内にあるリストには履歴などが表示されます。
青枠(下)内にあるリストには青枠内を右クリックすると使える「Event List Trace」などの機能を使うと項目が表示されることがあります。
詳細は「右クリックメニューについて」ページで。

Overrideタブについて
共通アクションを上書きします。基本的に編集する必要はありません。
編集することで、様々な行動の動作を大きく変えることができます。
よくわからずに編集すると不具合を起こしやすいので、初心者は触れないほうがいいでしょう。

ListのEntryは、選択中のActionの動作中にイベントが読み込まれます。
Exitは、選択中のActionから別のアクションに切り替えた時にイベントが読み込まれます。
Preは、選択中のActionを開始される直前にイベントが読み込まれます。External(外部による制御)を設定されている場合が多いです。
※EntryとExitは存在しないキャラもいます。Action IDかEntry、Exit、Preを選択するリストの位置で右クリックすると新規作成、追加や削除ができます。
※Preのみ全キャラ共通で最初から存在します。リストの上にExternalを設定できるボタンがあるのもPreのみです。
PreではExternal:Falseになっている場合のみ、イベントが追加できます。ボタンでExternalを設定できるのはイベントリストが空の時のみです。

Eventsタブ以外について
各タブの簡単な説明と上限」ページでも簡単に説明しています。
Compressタブでできるのは、圧縮(無駄と思われるデータの除去)だけです。詳細は「Compressタブについて」ページで。
Attributesタブでは、移動速度やジャンプ回数といった、基礎性能を変更できます。詳細は「Attributesタブについて」ページで。
Articlesタブ、Dataタブは複数のタブがあって特殊なため、ここでも簡単に説明します。

Articlesタブについて
飛び道具などの道具の性能の他、一部の技の性能も変更できます。
内容は編集するキャラによって大きく異なります。

Articleは最初に選択されているのがNo Select(未選択)となっています。
No Selectが選択されている時に編集ができるのはParametersタブだけです。
サブタブの上のリストから選択Articleを変えると他のタブも使えます。
ActionsタブとSub Actionsタブの操作はEventsタブと同じです。
※キャラによってはArticleがない場合もあります。

Actionsタブでは、道具のアクションを制御しています。
Eventsタブのものとはと違い、あまり大きく構成を変えることはできません。
また、キャラによってはActionのイベントリストがないArticleも存在します。
※ピクミンのみ、Action Exitがあります。記述も多いです。

Sub Actionsタブでは、道具の攻撃判定やグラフィックエフェクトを変更できます。
カテゴリの数は道具によって大きく変わります。カテゴリが1つもなく、アニメーションだけの場合もあります。
※基本的に存在するカテゴリはMain、GFX、SFXの3つですが、一部(ピクミンなど)、Mainなどが複数あります。Otherのカテゴリはありません。

Parametersタブでは、移動速度や持続時間といった飛び道具などの性能や一部の技の性能を変更できます。

Data Offsetタブでは、ファイル内に存在するArticleのデータ位置などを確認できます。右クリックでテキストのコピーができます。

Compressタブでは、そのArticleのデータを圧縮します。「Compressタブについて」のページに書いてある内容と同じ動作をします。

Dataタブについて
データの詳細を確認したり、特殊なデータの変更ができます。
Data OffsetタブとData Tableタブでは、各データの確認とテキストのコピーができます。

External Sub Routinesタブでは、Fighter.pacのデータを使えるExternalの追加や削除ができます。
ExternalはSub Routineと同じで容量を抑えるのに便利です。

Miscタブでは、特殊なデータを編集することができます、基本的に編集する必要のないものがほとんどです。
モデルパターンの登録(ModelVisibility)などが出来る他、一部ここから基礎性能を編集できるキャラもいます。
カービィなどの多段ジャンプができるキャラはMiscSectionの中のMulti Jumpの中のHopsで空中ジャンプ時の上昇量を変えることができます。
ピカチュウなどのしゃがみ歩きができるキャラはMiscSectionの中のCrawlでしゃがみ歩きの移動速度を変えることができます。
また、ExtraActionInterruptsで特定の行動を制限することもできます。(地上専用のB技を空中で使えないようにするなど)

ファイルの保存方法とアプリの終了について
ファイルの編集が終わったら、まずはファイルを保存しましょう。
メニューバーの[File]からSaveを選んで名前と保存する場所を選択して保存します。(メモ帳などの名前を付けて保存とだいたい同じ)
上書き保存のコマンドはありませんが、上書き保存自体は可能になっています。
※v0.37からは設定を変えると上書き保存が可能です。クイックセーブ(自動で名前を付けて保存)もあるので使わないかもしれませんが...

アプリの終了については、メニューバーの[File]からExitを選択するか、右上の×を押すと終了します。
[File]からExitを選択する場合は、読み込んでいるファイルがあれば本当に終了するかを聞かれます。「はい」を選べば終了します。

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